50162214 フラベルム メテオザオーダー
今日は晴れたね とフラベルムに向かって にこやかに声をかけるマスター
【フラベルム】
そうですね
それじゃ、屋上に行く？ とマスターが言うと
【フラベルム】
…まさか、わたくしがいなければ
一人で屋上にも行けないのですか？
相変わらず、ツンツンとした 言い方をするフラベルムに マスターはくすりと笑う
【フラベルム】
生憎ですが、今日は
教室で食べることにしますわ
きっとあのとき、フラベルムも クラスで疎外感を覚えて 一人になれる屋上にいたのだろう
今のフラベルムには 疎外感など少しもなさそうだ
フラベルムがこっちで食べるなら 僕も今日は教室で食べようかな と机を寄せるマスター
【フラベルム】
…ふん
わたくしのお弁当の香りにつられて
やってきた、羽虫みたいですねっ
毒舌で返すフラベルム そのお弁当は、確かに美味しそうだと マスターの目には映った
【フラベルム】
美味しそう？
あなたの貧相なお弁当と比べれば
まぁ上等かもしれませんね
【フラベルム】
それで、マスターのえさは…
失礼、お弁当はどんなものですか
選択肢:
- もちろん手作りだよ → select_label_01へ
- 購買のパンだよ → select_label_02へ
- 空気 → select_label_03へ
それで、マスターのえさは… 失礼、お弁当はどんなものですか
select_label_01:
【フラベルム】
ほぅ、食料を調理する文化を
お持ちなのですね…
って、お肉ばかりではないですかっ
select_label_02:
【フラベルム】
まぁ、そんなとこだろうとは
思いました
select_label_03:
【フラベルム】
は、空気？
早弁でもしたのですか？
select_label_end:
【フラベルム】
まったく…っ
仕方ないからわたくしのおかずを
少しだけ分けて差し上げます
【フラベルム】
わたくしのおかずを口に運べる
なんて滅多にないですよ
光栄に思いなさい
そう言いながらも親切に おかずを分けてくれるフラベルム
クラスメイトとの 仲直りを果たしたあの日から フラベルムは少しだけ変わった
毒舌家という根本は変わらないが 人当たりが柔らかくなっていたのだ
【フラベルム】
ところで…
マスター、もうあなたには
友人ができているはずですが
【フラベルム】
…どうしてわざわざ
わたくしと食べるのですか
どこか拗ねるような口調で 尋ねるフラベルムに マスターはこう答える
キミと一緒にいると落ち着くから キミの隣がいいんだ、と
【フラベルム】
寝言は寝て言っていただけますか
それではまるで、わたくしとの
昼休みが楽しみなようではないですか
棘のある言い方をするフラベルムに うん、そうだよ と屈託のない笑顔を浮かべるマスター
【フラベルム】
な…っ！
フラベルムは迷惑だったかな… とおずおずと尋ねるマスター
【フラベルム】
そっ、そんなことは…
ないですけど…
【フラベルム】
…わたくしも
一緒にお昼ご飯を食べる友人ができて
少しだけ…楽しくなりました
【フラベルム】
す、少しだけですよっ
そう言って彼女は ツンツンとしながらも 素直に友人と認めてくれた
お互い昼休みの友人ができたことで 『メテオザオーダー』 が生まれていた
マスターは笑顔を浮かべる 君と一緒に食べるご飯は なぜだかいつもより美味しいね、と
【フラベルム】
人の顔をじろじろ見ないでください
もうっ、黙って食べなさい
そう言いながら、相変わらず 素直になるのは不慣れなようで 顔を真っ赤にするフラベルム
普段は見れない彼女の意外な 一面を見れて、マスターはまた くすりと笑うのだった…
Next: 50171101