510024212 レーヴァテイン・擬彩 彩果てに煌めく祝華
マスターから、 突然の除隊を言い渡された レーヴァテイン
【レーヴァテイン】 そんな…! 私は、これからも この隊で…!
彼女の言葉を遮り、マスターは言う
隊が結成されてから…、 様々な姫が入隊しては散っていった… その度に、君は悲しみに耐えてきた
【レーヴァテイン】 ………
君も言ったように…、 君にはそろそろ普通の幸せを 手に入れて欲しい…
これは僕達、 みんなの願いでもあるんだ …と
【レーヴァテイン】 ………普通の…幸せ
入隊してからの 膨大な時を思い出し、 考え込むレーヴァテイン
【レーヴァテイン】 確かに私は…… これまで幾度となく 悲しみに耐えてきた……
【レーヴァテイン】 時には、 絶望に苛まれたこともあった…
【レーヴァテイン】 そんな日々から…… 解放される時が来たってこと…?
ドレスに触れる彼女
【レーヴァテイン】 マスターは、それを望んでくれている 私の幸福を願って… このドレスを……
顔を上げ、 マスターの目を見つめる彼女
【レーヴァテイン】 ………
【レーヴァテイン】 わかった
【レーヴァテイン】 みんなの気持ち…… ありがたくいただくわ
寂しさと嬉しさが入り混じったような 複雑な表情を見せながら、 彼女は隊を抜けていった
それから数日後―――
【レーヴァテイン】 ………
街で一人、佇んでいる レーヴァテイン
【レーヴァテイン】 ……もう、 怯えることも、 傷つくこともない毎日…
【レーヴァテイン】 こんな時間を過ごせることが できるなんて…
これまでの戦闘の日々と比べ、 とても穏やかな時を過ごす彼女
【レーヴァテイン】 もしかしたら、 マスターの言ってた通りかも 知れない……
【レーヴァテイン】 このまま… 普通の幸せを探す人生も……
そう思った矢先――
【レーヴァテイン】 ……!!
彼女は、街中で発生した マスターの隊の戦闘を 目撃する
【レーヴァテイン】 ……行かなきゃ
――が、
【レーヴァテイン】 …!
隊を率いて戦うマスターと目が合った
【レーヴァテイン】 ……マスター
彼女はマスターの言葉を思い出す
【レーヴァテイン】 このドレスは…… 普通の女の子の証…
加勢に向かおうとした 足が止まるレーヴァテイン
その様子を遠くから見たマスターは、 それでいいんだよ…と微笑む
【レーヴァテイン】 …………ッ!
【レーヴァテイン】 わ、私は……!
一方、マスターの隊
レーヴァテインが抜けた穴は大きく、 みな苦戦を強いられている
徐々に傷ついていく姫達
みんな!踏ん張るんだ!! 必死に励ますマスター
……が、一人の姫が 敵の攻撃を食らい、 後方に吹き飛ばされた
――と、壁に激突する直前、 その姫の背中を しっかりと受け止める者が……
【レーヴァテイン】 家族を傷つけるつもり? それなら…容赦しない…
それは、仮面をつけた レーヴァテインだった
どうして戻って来たの…? 尋ねるマスターに、 彼女は答える
【レーヴァテイン】 ……ごめんね、 みんなの願いを裏切って
【レーヴァテイン】 でも……
【レーヴァテイン】 この仮面は、 家族からもらった大切なもの 私と家族を繋ぐ絆の証
【レーヴァテイン】 誰になんと言われようと、私は…… 家族を見捨てることはできない!
敵陣に突っ込んでいく彼女
【レーヴァテイン】 はぁぁぁぁぁぁっ!!
姫達を救いながら、剣を振るう
【レーヴァテイン】 もう大丈夫よ、みんな!
【レーヴァテイン】 私が…全てを終わらせる!!
家族とも呼べる仲間への想いを 再認識した彼女
【レーヴァテイン】 これでおしまいっ…!
それによって、 新たな力に目覚めた彼女
その活躍により、 マスターの隊は勝利することが 出来たのであった
【レーヴァテイン】 ごめんね、みんな… せっかく送り出してもらったのに…
謝る彼女にマスターは告げる こっちこそゴメン、 また君に頼ってしまって
【レーヴァテイン】 ……うぅん、 だって……
【レーヴァテイン】 家族を助けるのは当然のこと この関係は……
【レーヴァテイン】 まだまだ終わらない… そうでしょ?
その後――
おめでと~!
宴を開いているマスターの隊
今回は、レーヴァテインが 隊に戻ってきてくれたことを 祝しての宴だった
よく戻ってきてくれたね そう言うマスターに、 彼女は応える
【レーヴァテイン】 普通の幸せを手に入れて欲しい… みんなのその気持ちは、 とっても嬉しかったわ
【レーヴァテイン】 でも……思ったの
【レーヴァテイン】 これがキル姫の…… いいえ、私の宿命だって
【レーヴァテイン】 きっと、この先も… 普通の女の子のような幸せは 手に出来ないんだと思う
【レーヴァテイン】 でも、それでも… 私には家族がいる
【レーヴァテイン】 血こそ繋がっていないけど、 みんな…とても大切な妹達
レーヴァテインの言葉に、 微笑む姫達
【レーヴァテイン】 そして、マスターは……
【レーヴァテイン】 お父さん? 頼りになるお兄さん? 手のかかる弟…?
【レーヴァテイン】 それとも……
マスターの目を見つめ、 彼女が微笑む
【レーヴァテイン】 ふふ、 そういうわけだから、 これからもよろしくね
【レーヴァテイン】 これからも…… ずっと…ずっと
さらに強くなった家族の絆を祝い、 みんなと乾杯する レーヴァテインだった
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