510491213 ラキナ 守護者の宿命
途中のイレギュラーはあったものの 無事任務を終えたマスター達
あの日以来、ラキナが 心配そうな目でマスターを 見ることはなくなった
ラキナの中で 悩みが解消されたようだ
【ラキナ】 ふふっ
ラキナはいつも通り 姫達の他愛ない話を聞きながら 柔らかく笑っていた
そんな微笑ましい光景なのだが マスターには何かが引っ掛かる
ラキナの方の悩みは 解決したようだが マスターの方の悩みが残っている
ラキナはマスターのことを 仲間だと言ってくれた 隊の姫達も同様に仲間のはず…
だが、ラキナのどこか壁のあるような 感じはなくなっていない そこでマスターはあることに気付く
【ラキナ】 わたしが…ただそこにいるだけ?
姫達の輪の中にいるラキナだが マスターは彼女が自分から 話をしているように見えないと言う
【ラキナ】 そんなことないと…思う けど、そう見える?
だから…なんとなくラキナには 周りとの壁があるように感じた とマスターは直球に言う
【ラキナ】 そう言われると…そうかも?
【ラキナ】 みんながいてくれるだけで なんだか嬉しくて…
【ラキナ】 あまり誰かとお話しするのも 慣れてないからそんな風に なっちゃうのかな
今はそばに誰かがいるのが 当たり前でいいんだよ とマスター
自分にはラキナやみんながいる それと同じように、ラキナにも みんながいるんだよと続けるマスター
【ラキナ】 ……そっか、そうだよね マスターだけじゃなくて みんなも仲間なんだもんね
【ラキナ】 みんながいるから わたしはみんなを守ることができる
【ラキナ】 これからも、わたしがみんなを 守っていくからね!
そんなラキナの言葉を聞いて、 マスターは首を横に振る
仲間は助けるだけの存在じゃない 助けてくれる存在でもあるんだ とマスターが言う
【ラキナ】 助けてくれる存在…?
きっと、みんなも ラキナが困っていれば 助けたいって思ってるんだ
そんなマスターの言葉に ショックを受けるラキナ
【ラキナ】 お互いに助け合う存在… それが仲間
【ラキナ】 きっと、わたしは 本当の意味での仲間と言うのが わかってなかったのかも…
【ラキナ】 ありがとう、マスター あなたのおかげで 気付くことができたよ
【ラキナ】 そして、この気付きが きっとわたしに力をくれる
ラキナに 『守護者の宿命』 という仲間を守る力が宿る
【ラキナ】 わたしはみんながいるから みんなのために戦えるんだね
【ラキナ】 そして、そんなわたしのために みんなが戦ってくれる
頼りないかもしれないけれど 自分もいるからね と照れ臭そうに言うマスター
【ラキナ】 …うん、そうだね
【ラキナ】 マスターも もっと頼ってくれていいのに…なんて
どうしたの? と不思議そうにするマスター
【ラキナ】 ふふっ、なんでもないよ
そう言って笑うラキナを ひとりにさせたくはない そう思うマスターだった
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