530253211 ミネルヴァ 不思議な力
【ミネルヴァ】 マスター あの…いかがでしょうか?
新しい衣装を着たミネルヴァが マスターの前にやってきた
よく似合ってる、かわいいよ と、マスターが褒めると ミネルヴァは嬉しそうに微笑む
【ミネルヴァ】 ありがとうございます これはデザインも生地も 珍しいものですね
【ミネルヴァ】 それに、この槍からも 不思議な力を感じます
それは異世界の女の子が使う杖と 似た魔力が込められていて、
秘められた力があるそうだよ と、マスター
【ミネルヴァ】 秘められた力ですか? それはとても興味深いです どういった力なのでしょうか?
マスターも詳しくは知らなかった なので槍からなにか感じられないか ミネルヴァに尋ねる
【ミネルヴァ】 そうですね… 特殊な素材でとても軽いです すごく良い槍だと思います
【ミネルヴァ】 ですが…特別な力というものは 特に感じません
秘められたっていうくらいだし きっと隠されているんだよ と、マスター
【ミネルヴァ】 なるほど… 目覚めさせるには、なにか きっかけが必要なのでしょうね
【ミネルヴァ】 私がその力を得られれば もっとマスターの助けになるはず どうあっても手に入れなければ…
【ミネルヴァ】 あの、わがままなお願いなのですが 少しの間、この槍を研究する 時間をいただけませんか?
マスターはそれに賛成し、 自分もミネルヴァを手伝うと申し出る
【ミネルヴァ】 ですが、マスターもお忙しいのでは?
あまり役に立たないかもしれないけど 自分もその槍のことが気になるんだ と、マスター
【ミネルヴァ】 マスターがいてくだされば きっといい研究ができると思います では、よろしくお願いしますね
そして2人は槍の研究を始めたが 大きな成果は得られずにいた
【ミネルヴァ】 その力が封印されているとすれば 解放する儀式が必要かもしれません 似たような話が文献にあったような…
【ミネルヴァ】 たしか、この魔道書に… ありました! さっそく試してみますね
【ミネルヴァ】 きっと… 今度こそ… お願い…
ミネルヴァは成功を祈りながら 儀式を行なうが、 今回も変化は起きなかった
【ミネルヴァ】 うう… またうまくいきませんでした… 申し訳ありません、マスター
マスターは落ち込んでうなだれる ミネルヴァの頭をなでた
【ミネルヴァ】 えっ!? あのっ! マ…マスター!?
謝る必要なんてないよ 君ががんばっていることは よく知ってるから…
そんなに焦らなくてもいい ゆっくりやっていこう と、マスターはミネルヴァを励ます
【ミネルヴァ】 マスター… ありがとうございます
最近はちゃんと寝ていないようだし、 食事も適当だって聞いたよ と、マスターはミネルヴァの顔を見る
【ミネルヴァ】 うう…すみません…
謝らなくていいから今日は休んで、 明日は元気な顔を見せてね と、マスターは帰っていった
その背中を見送りながら、 ミネルヴァはニケに話しかける
【ミネルヴァ】 マスターは優しいね 私はあの優しさにこたえたい… あの人の力になりたい
【ミネルヴァ】 この槍の力があれば マスターの助けになれる だから、どうしても手に入れたい
ニケはミネルヴァの頬をつつく 無理はするな、と言っているようだ
【ミネルヴァ】 うん…わかってる でも、あと少しだけだから…
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