Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

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540192211 フェイルノート・誓約・ルシファー 『王』として

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5401921.png 【フェイルノート】 消えなさい!

【魔獣】 グギャアアアアア……!

圧倒的な力で、 敵を駆逐していく一人の姫

5401921.png 【フェイルノート】 みんな、大丈夫よ! 私は混沌の世界を統べる王! 安心して背中を預けなさい!!

彼女の名はフェイルノート

その言葉通り、 魔王ルシファーの力を持つ 強力なキル姫だ

5401921.png 【フェイルノート】 チェックメイトね この戦い…私達の勝利よ

わぁぁっ!と歓声を上げる姫達 フェイルノートの元に駆けて行く

皆、彼女を頼れる存在と認め、 『王』と呼び、慕っていた

今日も君のおかげで助かったよ マスターが彼女に ねぎらいの言葉を掛ける

5401921.png 【フェイルノート】 安心して良いのよ? 混沌の世界を統べる王に、 私はなってみせるから

彼女は王の宿命という業を背負い、 世界を平和に導く覚悟を決めていた

その姿を見て、頼もしくも、 申し訳なく思うマスター

戦いでは彼女を頼ってしまい、 そのせいか、いつも 張り詰めたような顔をしている

たまには気晴らしを して欲しいと思い、 彼女を街に誘うのだった

5401921.png 【フェイルノート】 あら、珍しいわね? どういう風の吹き回し?

見定めるような視線を マスターに向ける彼女

今日は『王』ではなく、 『普通の女の子』として 過ごしていいんだよ

と、マスターが微笑む

5401921.png 【フェイルノート】 ふふ、じゃあお言葉に甘えて

フェイルノートはマスターの 言葉に表情を和らげた

ともに行動をするうちに、 信頼も芽生え、ある程度は互いを 理解できる関係性になった二人

それでも、 『王』であろうと気を張る彼女は 自分からは息抜きをしようとしない

5401921.png 【フェイルノート】 お前様はわかりやすいのよ 私に気を遣っているようだから、 今日はそれに付き合ってあげるわ

その言葉通り、 マスターと共に 楽しい時間を過ごす

買い物と美術館に行った後、 喫茶店でお茶をしながら、 彼女はマスターにお礼を言う

5401921.png 【フェイルノート】 今日はありがとう 私に普通の女の子みたいな 幸せをくれて

どういたしまして と、笑顔で応えるマスター

5401921.png 【フェイルノート】 これでまた決心が固まったわ

……? マスターが 彼女の言葉に耳を傾ける

5401921.png 【フェイルノート】 明けの明星のように、 強く気高く輝き続けると

5401921.png 【フェイルノート】 力なき者を守るためにも、 俯いてなんていられない それが強者としての務め

5401921.png 【フェイルノート】 それが私の誓約なのだから

力強い真っすぐな眼差しを見せる彼女

5401921.png 【フェイルノート】 でも、本当は……

彼女がふと視線を落とす

5401921.png 【フェイルノート】 お前様だけは、 対等な存在でいて欲しい…… そう思っている

5401921.png 【フェイルノート】 それどころか……

5401921.png 【フェイルノート】 時には頼りたい… そんな風にすら思っているわ

5401921.png 【フェイルノート】 でも、そんなこと…… 言えるはずもない 許されるはずもない

顔を上げ、微笑む彼女

5401921.png 【フェイルノート】 だから、これからも…… どんどん私に頼ってくれていいわよ

その笑顔は、 どこか寂しさが漂っていた

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