Phantom of the Kill

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540221213 イチイバル・神令・オーディン 樹令『栄光の智慧』

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あれから数日後――

マスターの隊の姫たちは、 足にスキーのような板をつけて 草原を滑って楽しんでいる

5402211.png 【イチイバル】 いくよ~

イチイバルもまた、 スキーに興じている

5402211.png 【イチイバル】 よっ、ほっ

彼女が内包するオーディンは スキーを司る神でもある

それゆえ、ここでも 天才ぶりを発揮する彼女

すご~い! なんでもできるじゃん! と、絶賛する姫たち

5402211.png 【イチイバル】 ボクは天才美女スキーヤー、 イチイバルさんだからね、 ドヤッ

ねえ、どうやったら うまくできるか教えてくれる? そう言って、姫たちが集まってくる

5402211.png 【イチイバル】 ああ、もちろんさ

彼女はその天才性ゆえ、これまで “分かり合える友なんていない”と、 いつの間にか人と距離を取っていた

しかし、 マスターの隊で過ごすうちに、 その考え方は次第に変化していった

その想いを、 マスターに語るイチイバル

5402211.png 【イチイバル】 今まではボクを慕い、 期待してくれる者は多くいたけど、 歩み寄ってくれる者はいなかった

5402211.png 【イチイバル】 でも、ここは違う

5402211.png 【イチイバル】 みんな、 ボクに歩み寄ってきてくれる 向き合ってくれる

5402211.png 【イチイバル】 ボクに…力をくれるんだ

5402211.png 【イチイバル】 ここは…とても安らげる場所だ

5402211.png 【イチイバル】 お兄さんのあったかい人柄が、 この隊を作ったんだね

5402211.png 【イチイバル】 改めて、お礼を言うよ

5402211.png 【イチイバル】 キミはボクに安らぎを教えてくれた ずっと満たされなかった心を、 満たしてくれた…

5402211.png 【イチイバル】 これからはキミのことを 『先生』と呼ぶことにするよ

5402211.png 【イチイバル】 この先も、 ボクの知らない世界を見せてね、 先生

その日は、 彼女が初めてマスターを 先生と呼んだ記念日になった

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