6026121 フィーア 気まぐれの香り
【フィーア】 …あら、また占ってほしいの? いいわよ、ここに座って…
彼女の名は、フィーア どこか違う世界から現れ、 マスターのもとへとやってきた姫だ
占いが得意で、同じ隊の姫から 相談を受けることも多いらしい
しかし、自分のことはほとんど話さず 人と深く関わるのも避けているようで マスターは彼女を気にかけていた
【フィーア】 …貴方も、なにか占ってほしい?
視線に気がついたフィーアが、 マスターに話しかける
いや…なにか困っていることは ないかと思って、とマスターが 尋ねると…
【フィーア】 困ってはいないけど… 退屈はしているわね
【フィーア】 ここに来る前はいつも、アハ… ある女の子をからかって遊んでいたわ
【フィーア】 その子の想い人にベタベタすると 焼きもちを焼くの
【フィーア】 困ったような、怒ったような顔で 見てくるのが楽しかったんだけど…
それはかなり悪趣味な遊びでは…と マスターはその女の子に同情した
【フィーア】 …そうだわ、 貴方を代わりにしちゃおうかしら
フィーアはそう言って一人頷くと マスターへ近づいてくる
突然のことにマスターが 固まっていると…
【フィーア】 そんなに驚くことないでしょう、 ちょっとお話するだけ…ね?
姫達の嫉妬と驚きの視線が集まり、 いたたまれなくなったマスターは その場から逃げようとする
【フィーア】 逃げることないじゃない? 可愛いわねぇ…
フィーアはマスターをからかいつつ、 周囲の視線も楽しんでいるようだった
その時、街に異族が出現したという 報告が届き、これで解放される、と 安心したマスターだったが…
【フィーア】 あら… このまま一緒にいきましょう きっとその方が早いわ
フィーアとマスターは くっついたままで 出発することになってしまった
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